子どもにとって危険な場所は、身近な住まいの中にも潜んでいる。例えば、バルコニーでの落下の危険。バルコニーは手すりの高さは1.1m以上と建築基準法で定められていて、大人でも安心できる高さである。通常は小さな子どもが簡単に乗り越えられる高さではないが、椅子やステップなどを置いていると、足掛かりとなってしまい、手すりを乗り越えて落下してしまう危険が生じる。子どものいる家庭では、バルコニーには足掛かりとなるものを置かないように気をつけたい。また、手すりに柱状に並んだ手すり子の間隔が内法で11cm以下でないと、すり抜けてしまう危険性がある。バルコニーの手すりでは見られないが、階段の手すりでは手すり子の間隔が広いケースもあるので注意が必要だ。
キッチンには調理機器があり、包丁や漂白剤、洗剤など子どもにとって危険なものが多い場所。独立式のキッチンであれば、ベビーゲートを取り付けやすいが、オープンキッチンや一部の対面式キッチンのキッチンでは、ベビーゲートを設置することができない。また、浴室では一人で歩けるようになった子どもによる溺死が多い。子どもの安全のためには、入浴が終わったらお湯を抜き、ためたままにしないといった配慮が必要だ。