住まいを快適にし、同時に経済的な効果もあるエコリフォーム・自然素材リフォーム。
省エネにもなり、地球環境にも優しいといわれるエコリフォーム・自然素材リフォームですが、
具体的にはどんなリフォームのことなのでしょうか?
またリフォーム費用はどれくらいかかるのでしょうか?
エコリフォーム・自然素材リフォームのやるべきことから、費用の相場、おトクな制度まで、全てを解説しましょう。
SUUMO(スーモ)リフォームは、エコ・自然素材を目的としたリフォームに関する費用、価格相場情報を比較できるリフォーム情報サイトです。もし会社探しに迷った方はプロのアドバイザーに無料で相談できます。
住まいを快適にし、同時に経済的な効果もあるエコリフォーム・自然素材リフォーム。
省エネにもなり、地球環境にも優しいといわれるエコリフォーム・自然素材リフォームですが、
具体的にはどんなリフォームのことなのでしょうか?
またリフォーム費用はどれくらいかかるのでしょうか?
エコリフォーム・自然素材リフォームのやるべきことから、費用の相場、おトクな制度まで、全てを解説しましょう。
エコ(省エネ)リフォームは、住まいのエネルギーを効率よく使えるようにすることが目的。
エネルギー使用量を少なくし省エネしながら、より健康によくて、より快適な住まいにリフォームすることです。
エコ(省エネ)リフォームの基本は、住まいの外気に接する部分を断熱し、外気の影響を受けにくい構造とすること。
断熱は、具体的には、床、壁、天井(または屋根)に断熱材を隙間なく入れる工事と、窓および玄関ドアなど開口部に複層ガラスや内窓、断熱ドアを採用することで行います。
断熱する前の「単板ガラス」は1枚のガラス。
「複層ガラス」は、2枚以上のガラスの間に空気層を含み、それが断熱性を高めます。
「内窓」は既存の窓の内側にもう1枚サッシを設けるものですが、2つのサッシの間に空気層ができ、やはり断熱性を高めます。
「断熱ドア」は、内部に断熱材を装填したドアで、通常のドアより断熱性が高く、断熱性のレベルも選べます。
断熱することで夏は外の日差しを、冬は冷気をはねつけ、屋内の涼しさや暖かさを守ります。
そのことによって、冷暖房費が削減されるというわけです。
また、家の中の温度差が減少するので、暖房した部屋から廊下に出たときなどに、ヒートショックを受けにくく、健康にもよい家になります。
住まいの断熱は「省エネルギー基準」に沿って行われますが、1999年の基準が断熱に関しては現行基準と同等。
それ以前の家は断熱材が薄く、性能が不十分、あるいは無断熱のケースもあります。
では1999年以降の家なら、全て現行基準に沿った暖かい家なのかといえば、そうではありません。
実は省エネルギー基準は、耐震基準のように義務づけられてはいないのです。
したがって、1999年の家でもどの程度の断熱性があるのかについては、建築時の図面で仕様を確認するか、リフォーム会社に建物を調べてもらわないとわかりません。
下記の断熱基準の変遷を参考にしてください。
基準ができた年 | 性能レベル |
---|---|
1980年 | 省エネルギー基準ができましたが、 十分な性能ではありませんでした |
1992年 | 断熱材を厚くするなど基準を改正しましたが、 関東以西では窓は単板ガラスで、 性能はまだ不十分でした |
1999年 | 窓を関東以西でも複層ガラスにするなど、 断熱性が大きくアップしました |
開口部(窓および玄関ドア、勝手口ドアなど)から出入りする熱は、下図にもあるように非常に割合が高いのです。
それだけ単板ガラスの断熱性が低いということです。
マンションの場合は、そもそも窓が共用部のためサッシ交換はできませんから、窓の断熱性を上げるときは「内窓」を採用することになります。
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エコ(省エネ)リフォームを行うと、費用はいくらかかるのか、断熱部位ごとに見ていきましょう。
断熱工事を行うときは、断熱費用プラス関連工事費が加わってきます。
断熱が最も効果を上げるのは、家全体を断熱したとき。
しかし、壁内の断熱は、壁をはがし、断熱工事を行ったあと、壁の再仕上げを行わなければならず、工事費が高くなります。
床も床の張り替え時に断熱するケースが多いので、断熱工事プラス床の張り替え費用がかかります。
解体工事を伴わず、断熱工事をできるのは、天井。
天井の場合は、天井に入って、断熱材を設置すればよいので、工事費が少なく済みます。
床も床下にもぐりこむことができる場合もありますが、もぐりこむのが難しい場合は、床の解体工事と再仕上げ工事が伴います。
リフォーム費用相場は天井の場合、天井の解体・再仕上げなしで約7万円~20万円。
床の場合は、床の張り替えを伴うとして約80万円~120万円。
壁の場合は壁の解体・再仕上げ含み約100万円~150万円となります。
天井断熱 | 約7万円~20万円 |
床断熱(床解体・張り替え含む) | 約80万円~120万円 |
壁断熱(壁解体・再仕上げ含む) | 約100万円~150万円 |
合計 | 約187万円~290万円 |
内窓は、既存のサッシにふれることなく設置できるので、工事は簡単です。
内窓を窓のサイズに合わせて製作し取り付ける費用は、掃き出し窓の引き違い1セットで約17万5000円~20万円、腰高窓なら約7万5000円~9万円です。
マンションの場合、掃き出し窓×2カ所、腰高窓2カ所として、合計約50万円~58万円となります。
掃き出し窓/1カ所 | 約17万5000円~20万円 |
腰高窓/1カ所 | 約7万5000円~9万円 |
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わが家で電気をつくる太陽光発電や節水できるトイレ、シャワーなど省エネできる設備機器も増えています。どんな設備があるのか、リフォーム費用はどれくらいなのかを見ていきましょう。
太陽光発電システムは、屋根に搭載して太陽光を家庭で使える電気に変換するシステム。
日中は太陽光を発電し、余った電気は電力会社に売る仕組みになっています。
システムの導入価格は年々低下していて、既存住宅への搭載は、平均で出力1kW当たり35.8万円(経済産業省調べ、2018年)。
平均的な搭載量は、最大出力4kW程度なので、約120万円~160万円が目安になります。
きちんと断熱した家でエネルギーの無駄をなくせば、太陽光発電でできる電気を有効に活かすことができます。
最近のトイレは以前と比べて節水化が進んでいて、半分以下の水量で洗い流しができます。
リフォーム費用はタンク付きで10万円~20万円、タンクレスで20万円~30万円が相場です。
高効率ガス給湯器「エコジョーズ」は従来のガス給湯器に比べ熱効率を15%アップし、ガス代を節約できる給湯器です。
「エコジョーズ」へのリフォーム費用は、約20万円~35万円が目安になります。
エコ機能付きのシャワーヘッドは、お湯の出る量を抑えながら、浴び心地は変えないというもので、システムバスのオプションで約1万円~2万円となります。
同じ屋根に設置する省エネ機器でも、太陽熱温水器は、太陽光ではなく、太陽の「熱」でお湯をつくりだすものです。
集熱とタンクが一体型のものが安く、約20万円~30万円が目安(集熱面積3平米~4平米)となります。
タンクが別になっているものは約40万円~と、高くなります。
紹介したエコ・省エネ設備の費用相場をまとめると以下のとおりです。
太陽光発電システム搭載 | 約120万円~160万円(4kW) |
節水トイレへの交換 | 約10万円~30万円(内装別) |
高効率ガス給湯器(エコジョーズ)に交換 | 約20万円~35万円(24号フルオート) |
エコ機能付きシャワーヘッドをオプションでつける | 約1万円~2万円 |
太陽熱温水器を搭載する | 約20万円~30万円(集熱装置・タンク一体型) |
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むく材のフローリングや、珪藻土(けいそうど)、漆喰(しっくい)などの塗り壁は、自然素材といわれますが、経年変化でより味わいが増し、長年使えるというメリットがあります。
例えば、複合フローリングは合板に突き板(1mm以下に薄くスライスした木材)や木目をプリントしたシートを張ったものです。
コストが安いのがメリットですが、経年変化で表面が傷んでくると、はがれたり、中身が見えてきたりするので交換しなければなりません。
ビニールクロスも同様で、汚れが目立ってくると張り替えとなります。
むく材は傷がついても、1枚板ですから表面がはがれることはなく、傷がついてもそれを楽しむことができます。
自然素材の塗り壁は、汚れても自浄作用がありますし、かなり汚れても上塗りすれば元のようにキレイになります。
つまり、解体撤去することなく、長年つかえます。
その意味で自然素材を使ったリフォームは、エコリフォームといえるでしょう。
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エコリフォーム・省エネリフォームを行うことで、税金が戻ってくる制度を紹介します。
一定の要件を満たすエコリフォーム・省エネリフォームを行うと、所得税が控除されます。
現金またはローンでもOKの「投資型減税」と、5年以上のローン利用の場合の「ローン型減税」の二通りの利用の方法があります。
控除される限度額は「投資型減税」が25万円(太陽光発電システムを搭載すると35万円)。
「ローン型減税」の控除限度額は5年間で62万5000円です。
投資型減税 | ローン型減税 | |
---|---|---|
控除期間 | 1年 (工事を行った年分) |
5年 |
控除率 | 10% | 省エネ工事2% そのほか工事1% |
控除限度額 | 25万円(太陽光発電 搭載で35万円) |
62.5万円 |
制度の期限 | 2021年12月31日(居住開始) |
控除を受けるための主な要件は以下のとおりです。
<家屋の要件>
・省エネリフォームを行った人が自ら所有し、居住する
・改修工事が完了した日から6カ月以内に居住の用に供する
・改修工事後の家屋の床面積が50平米以上であり、その2分の1以上が専ら自己の居住用
・自己の居住の用に供される部分の工事費用の額が改修工事の総額の2分の1以上
<改修工事の要件>
・1. 全ての居室の全ての窓の断熱改修工事(一定の条件で全ての窓でなくてよい)または 1. と併せて行う、2. 床の断熱改修工事、3. 天井の断熱改修工事、4. 壁の断熱改修工事、5. 太陽光発電設備設置工事
・省エネ改修部位がいずれも2013年省エネ基準相当に新たに適合すること
・工事費が補助金等を引いて50万円を超えること
<所得要件>
・合計所得金額が3000万円以下であること
<手続き>
・必要書類を添えて所轄税務署に確定申告(詳細は税務署に確認を)
一定の要件を満たす省エネリフォームを行うと、翌年分の固定資産税が3分の1減額されます。
上記の所得税の控除と併せて使えます。
減額されるのは工事を行った年の翌年分だけで、家屋の120平米相当分までを3分の1減額。
期限は2020年3月31日(居住開始)です。
資金は現金でもローンでも可能。
控除期間 | 工事を行った年の翌年分 |
---|---|
減額割合 | 家屋の120平米相当分を3分の1減額 |
制度の期限 | 2020年3月31日(居住開始) |
減額されるための主な要件は以下のとおりです。
<家屋の要件>
・2008年1月1日以前から存在する住宅
・工事後の床面積が50平米以上280平米以下
<改修工事の要件>
・1. 窓の改修工事または1. と併せて行う、2. 床の断熱改修工事、3. 天井の断熱改修工事、4. 壁の断熱改修工事
・改修部位がいずれも2013年省エネ基準相当に新たに適合すること
<工事費の要件>
・50万円超
<手続き>
・工事完了後3カ月以内に必要書類を添えて、物件所在地の市区町村に申告(詳細は市区町村に確認を)
リフォームに失敗しないためにプロのアドバイザーに無料で相談できるサービスを提供しています。
エコリフォーム・省エネリフォームは国が推奨するリフォームだけに、税制や補助金の優遇制度が充実しています。
それらの制度を利用するためには、リフォーム会社に、工事の要件を満たし、必要書類を作成する能力が求められます。
そうした力量があることを確認してリフォーム会社を選びましょう。
リフォームに失敗しないためにプロのアドバイザーに無料で相談できるサービスを提供しています。
エコ(省エネ)リフォーム・自然素材リフォームについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
より快適で、経済的な住まいになるエコ(省エネ)リフォームですが、依頼する会社は慎重に選びましょう。
会社選びのアドバイスが欲しいときは、SUUMOカウンターリフォームへの相談がオススメです。
2020年5月18日公開
※表示している相場は「SUUMO」の過去・現在の掲載情報を元に、独自のロジックによって算出しています。リフォームする住戸やその年次における価格変動の影響を受け必ずしもその費用を保障するものではございません。実際の費用につきましては各施工会社へお問い合わせください。